NPO法人 小野川と佐原の町並みを考える会

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東日本大震災で被災した文化遺産の復興にむけて(2)

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    東日本大震災で被災した文化遺産の復興にむけて(2)
    「宮城アピール2014」

    東日本大震災から3年が過ぎようとするいま、私たちは被災地の文化遺産の復旧・復興について、次のことをあらためて確認します。
    (文化遺産復旧の必要性)
    1.地域には、祭礼や伝統行事、歴史的建造物、歴史的町並み、身近な生活文化など、ふるさとらしさを伝える、さまざまな文化遺産が存在します。東日本大震災では、多くの貴重な文化遺産が失われ、また大きな被害を受けました。各地で復旧は進められていますが、地域の再生と同じく未だ途上にあります。
    私たちは、傷ついた文化遺産を復旧し、地域のたからとして未来に受け継ぐために、引き続き活動していきます。

    (文化遺産の位置付け)
    2.東日本大震災で大きな被害を受けた地域では、長い歴史の中で育まれた個性豊かで多様な文化遺産が受け継がれ、それぞれの土地の記憶を語り継ぐ雄弁な証言者となっています。
    私たちは、これら有形・無形の文化遺産を地域社会の基盤やコミュニティの拠りどころとなる、かけがえのない財産として位置付け、被災地のまちづくりとともに復旧・復興し、伝え続けていきます。

    (多様な文化遺産の復旧に必要なこと)
    3.被災した多くの文化遺産を復旧・復興するためには、地域の人々や行政だけでなく、幅広く多様な力の結集が必要です。
    文化遺産の所有者、地域の人々、専門家、NPO、公益法人、民間企業そして行政といったさまざまな分野からの参加を得て、また文化財保護にとどまらない産業、経済など多様な分野と連携して、さらに活動の輪を広げていきます。

    (文化遺産保護の新たな可能性として)
    4.多様な主体が関わって行われている文化遺産の復旧・復興は、社会的に広がりのある活動であり、地域の復興、コミュニティの再生に寄与しています。
    こうした成果は、文化遺産保護の新たな可能性のモデルであるといえます。必要な支援を行き渡らせるためにも、文化遺産の復旧・復興が地域再生に果たしている役割を継続的に情報発信し、協働、協力の取り組みをさらに拡大させてゆきます。

    平成26年2月11日
    「文化遺産とまち、ひと、復興」リレーイベント参加者一同
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